最近、うちの三才になったばかりの娘がトイレトレーニングを頑張っている。
しかしながら、やはり興奮すると我慢ができず、一昨日の夕方もウンチおもらしをしてしまった。
そんな娘を、昨日の夕方、保育園に迎えに行き、雨の中、足早に家に入ろうとしたその時、
「バタバタッパタパタッ」と不思議な音が聞こえて、ふと振り返った。
すると、うちの庭の片隅で、小鳥がもがいている。
娘と二人、びっくりして遠目に様子を伺う。
どうやら飛び立てずに懸命にもがいているらしい。
そっと傍に寄り、娘と二人じっと観察する。
「お腹空いてるんじゃない?」と言う娘の無邪気な言葉に導かれ、
家の中から、白飯をもってきて、そうっと与えてみる。
全く食べない。
虫なら食うかと思い、庭でミミズを探し出し、与えても食べない。
もがくのにも疲れたようで、じっと雨の草むらにうずくまっている。
どうしたものか?
このまま、放置すれば外敵に襲われるのでは?
とりあえず、車から白いタオルをもってきて、そっと包み段ボール箱に入れた。
スズメの二回りほど小さい。巣立ち間際の雛か?
タオルの中でジッとしている。
近くに巣があるのではと思い立ち、近隣を娘と二人探してみる。
見つからない。困った。
そうしていると妻が帰ってきた。
ネットで情報を調べてみる。
どうやらこの時期は、巣立ちの時期で、このようなケースで保護される小鳥がいるようだ。
なるほどなるほど。
ふと段ボール箱をのぞき込むと、その小鳥はタオルからはい出し、ぴょんぴょん跳ねていた。
なにげに、人差し指を差し出すと、ぴょんと乗った。
顔を近づけて凝視してみると、さっきまで濡れていた羽毛が乾いていた。
まつ毛のような毛がピンと立っている。
そのせいか、小鳥の顔はどこか凛として見える。
袖口に飛び跳ね、こちらの顔をキョロキョロ見ている。
ふと、私が空を見上げた瞬間、小鳥も向きを変え、空を見上げた。
次の瞬間、勢いよく小鳥は飛び上がった。
隣の家の窓枠に着地を試みるが失敗。しかし諦めずに、すかさず家の壁を蹴り下し、屋根の上まで飛び発っていった。
先程まで濡れた羽で、全く飛び上がれなかった小鳥が、たくましく飛び発っていった。
一瞬の出来事にしばし呆然。
心に広がる安堵感の次に感じたのは、何とも言えない晴れやかな気持ち。
最近、心無い邪気に当てられ、気持ちが塞ぎ込んでいた私。なんだか励まされた気がする。
「よし、頑張れる。」そんな気になれた。
今年も夏が来る。そして、ねぷたが来る。
前を、上を、向いていこう。
家に戻ろうと玄関のドアを開けようとして気が付いた。
袖口についた白いウンチ。
家族一同笑みがこぼれる。
頑張れよ。
お前のひたむきで凛とした横顔に、今一度学び直したことがある。
組ねぷたを作るのに、最も大切なこと。
それは、何があっても、「「「 決してあきらめない 」」」
さて、今年もいっちょドーンといきますかな(^。^)y-.。o○