答え:○
組ねぷたは、その内部に照明を配置した立体造形である。
それゆえ、内側から光を発する「発光体」である。
一般に、立体的な造形物はそれ自体が光を発することは無い。
外側の光源からの光を、その表面に反射することで、人間の目に認識される。
この際、その光源の位置によって、立体造形には陰影(明暗)が生じる。
つまり、光が当たる面は明るく、当たらない面は暗く見える。
この明暗差を認識することで、経験則的に、その物体の形状や凹凸を認識する。
しかしながら、内部から光を透過して、それ自体が発光する組ねぷたは、上記の原則が適用されない。
組ねぷたの内部照明は、和紙を透過すると同時に内部で乱反射するため、その表面に陰影を生じさせない。
つまり、明暗差が生じない。
よって、経験則的に、形状や凹凸を認識することが困難になるのである。
それゆえ、墨で強い陰影を描く。
同時に、色付けもグラデーション(ぼかし)を効かせて、その形状を認識しやすくするのである。