2014年の本ねぷたの題材は、実は2011年に制作しようと考えていたイメージでした。
それを、震災の発生から、題材を《不動の祈り》に急きょ変更したのでした。
そこから3年の月日を経て制作したのが《猿龍背 知高空 望遠地》なのです。
このねぷたに込めた思いは、「ねぷた文化の担い手としての覚悟」
これまでの300年以上の長き歴史の現代の担い手が、今現在ねぷたに関わっている今の時代を生きる我々。
つまり、水色の龍は300年以上の文化の蓄積の象徴。
それに乗る孫悟空が、現在の担い手の象徴なんです。
でも、300年以上と言われると、実感が薄くなりますね。
でもでも、ねぷた文化は、今の時代の我々が作ったイベントではなく、
これまでの先達によって、一生懸命紡がれてきた「まつり」です。
今の時代を生きる我々が、一生懸命紡ぎ、子どもたちに継承しなければいけません。
もちろん、先達が積み上げた文化に、我々の分の積み上げをして、子どもたちに渡さなければなりません。
そんな「担い手としての覚悟」を表現してみたかったのです。