中国・台湾「花燈」の旅7 最終回

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ここまで6回に渡り、中国・台湾の「花燈」について紹介してきました。

簡単にまとめてみましょう。

題材は、ねぷたが「勇ましい」で、花燈は「縁起物」

骨組みは、花燈の方が太さの種類が多く、より太いものを用いて、交点は溶接する。

ねぷたは、交点を糸もしくは結束バンドで固定する。

配電に用いる道具は両者変わらずだが、花燈はLED照明ケーブルを多用して、点滅表現を用いる。

表面に貼る材料は、ねぷたが和紙、花燈は布を用いる。

彩色は、ねぷたは、表面に貼った白い和紙に、墨、ロウ、色付けを行う。

花燈はあらかじめ着色した布を貼り、グラデーション部分のみ着色する。

こういったところでしょうか。

出来上がりは、一見似ているのですが、よくよく見ると両者には違いが多く見られます。

このことは、両者がこれから交流を進めてお互いの技を研鑽していける可能性があることを示していると思うのです。

芸術文化で、国境を超えて手を取り合う。

ねぷたは文化交流の資源とも言えるんです。

 

 

 

本稿は、日本学術振興会科学研究費助成事業である「日本および東アジアの人形燈籠(lantern)制作技法の比較分析」(研究課題番号25770055)の研究成果の一環を報告したものである。

 

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中川俊一 執筆コラム

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