最近、子ども連れの交通機関など「公の場」での、マナーについて様々な報道・議論があります。
この議論を、ねぷた運行について考えてみたいと思います。
《制作については、以下クリック》
うちの団体では、とても嬉しいことに10年ほど前からベイビーブームが続いています。
それまでは、主力世代がちょうど未婚であったため、ねぷた運行に小さな子どもたちは参加していませんでした。
その後、おめでたい話が続き、子どもたちをいかに安全にねぷた運行に参加させるかを議論し、取り組みを続けてきました。
まず最初に、運行中の「抱っこ」を禁止しました。
転倒時の怪我を防止するためです。
そして、「三歳児未満はベビーカーに乗せる」としました。
回避行動する際、スムーズに動けるようにするためです。
運行隊列における位置は、一番前とし、そこで群れになってもらいました。
子どもたちが泣いてしまった場合は、一度運行隊列から離れ、歩道に避難と決めました。
その後、子どもたちの数がさらに増えたため、
子どもたちが搭乗できるタイプの前灯籠を作りました。
弘前ねぷたの運行隊列では、
「町印」と呼ばれる団体名を示す前灯籠が先頭を歩きます。
これを、子どもたちが搭乗できるようにしたのです。
よく保育園児の散歩で見かける「避難車」のアイディアを取り入れたのです。
昨年は5人ほどの子どもたちが搭乗しました。
ホントに小さい子どもは、ベビーカーごと搭載しています。
泣いたときは、親御さんも搭乗してあやします。
先日、このBaby‘s前灯籠のさらなる安全対策について団体内で議論しました。
柵の高さと材質については、子どもたちの身長を考慮し策を改良、木材にクッション材を設置することにしました。
また、親御さん同乗の際に重量が一気に増すので、それを考慮した補強と人員配置をとることにしました。
小さい子どもをねぷた運行に参加させることについては、様々な考えがあると思います。
でも、「参加したい」という要望に対し、しっかりと安全対策を整えて、応えていきたい。
我が団体では、その努力を全く惜しみません。
それが、ねぷた文化の担い手としての責務であると考えています。