弘前ねぷたまつりでは、お囃子に掛け声があります。
行進というお囃子の時には、「やーやーどー」と声を掛け合います。
さて、この言葉の意味は何でしょう???
正確なところは、文献資料が無くてわかっていません。
剣術などの掛け声の「えい!やー!とー!」に音が近いとか、
「えい!えい!おー!」に近いとかイロイロ言われてはいますが、
信頼度の高い文献資料が無いので、特定することは難しいのです。
こういった「言葉」って実は伝承されていても、その意味が失われることがよくあります。
「ねぷた」という言葉も、柳田国男の研究が無ければ、
その意味が「眠り」だということも忘れ去られていたでしょう。
言葉の意味を知ることは、その文化を知ることであり、とても大事なことです。
しかしながら、現代に生きる我々が使っている「ねぷた」という言葉は、
もはや、「眠り」という意味ではありませんよね。
もともとの意味に、何百年と文化が蓄積されてきたわけで、
「ねぷた」という言葉は、もはや、いわば津軽地方のシンボルワードといっても過言ではないでしょう。
さて、先日、台湾の人形灯籠「花燈」の調査をしていた時、
台湾の方々が、「ねぷた=NEPUTA」や「ねぶた=NEBUTA]という言葉を使っていないことに気づきました。
よくよく聞いていると、なにやら「スイモー」という言葉を用いているのです。
嫌な予感がして、通訳に確認すると、、、そうです。
「睡魔」とかいて「スイモー」で、「ねぷた」という意味だというのです。
「あちゃーそうきちゃったか。。。」と思いました。
ちなみに、私はご当地の「花燈」をそのままの一般名詞と考え、
中国語の発音で、「Hua Deng(ホォア トゥン)」と言うようにしています。
言葉のもともとの意味は大事です。しかし、そこに重ねられた文化的行為を考慮すべきだと思うのです。
「ねぷた」はもともとは「眠り流し」という古い習慣であり、この際の「眠り」は「身の穢れ」を示す言葉です。
これをこのまま用いてしまうと、現代の我々の行為の意義が誤解されちゃいます。
ちなみに、台湾の方が僕をFACEBOOKにUPしてくれました。
その肩書は、「睡魔大師」。。。日本人はもちろん、台湾の方々も誤解しそうですよね。
「ねぷた」という言葉は、
現代では、祭りの名称であり、祭りのシンボルである燈籠の名称であるとともに、
津軽が誇る立体造形制作の技の名称です。
もともとの意味を知った上で、今の時代に見合った言葉の使い方があると思うのです。
これからの時代は、「ねぷた」や「ねぶた」が当然のごとく世界に進出する時代です。
英語圏の国に進出した時に、「ねぷた」を「Sleep」と訳されないようにしないといけないと思うのです。
さてさてさて、話が大幅にずれました。
「ヤーヤード―」です。
その意味は不明です。
私は、今の時代に見合った「意味」を考えてもいいと思います。
今の時代で再定義してもいいと思うのです。
それがタイトルの真意です。
とはいえ、勝手に独断でこの言葉の意味を定義してはお叱りを受けますね。
なので、身の丈に沿ってあくまでも我々の団体内部限定の再定義をします。
「YAH!YAH!DO!!」⇒「そうだ!そうだ!やろう!」
つまり、みんなで考え、みんなで行動する。
足を引っ張らず、出る杭を打たず、みんなで支え合い助け合う。
そんな人間の集団でありたいのが、我々の団体です。
(((なので、当然ながら、それができない人間は、ご遠慮頂きたいと考えています。)))
「そうだ!そうだ!」と意見を尊重し、みんなで「やろう!」という気概を、
「ヤーヤードー」⇒「YAH!YAH!DO!!」という言葉に託し、
ねぷた文化の現代の担い手として精進したいと考える所存です。