第7回 「照明の設置」―発光体であるが故に―

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 今回は、組み上がった骨組の内部に設置する照明について述べようと思う。

 内部の照明には、主に電球が、一部には蛍光灯も用いられる。これらが普及する以前は、もちろんロウソクが用いられた。今でも、たまにロウソクを用いたねぷたが見られるけれど、その揺れる灯りや炎が作り出す暖かい光が、ねぷたとの相性が一番いいようだ。そのためか、ねぷたで用いられる電球は、ろうそくの灯りに近いガラス部分が透明なタイプがよく好まれる。一方、蛍光灯は消費電力が少なく、ねぷたに搭載する発電機の容量から考えると、重宝するけれども、光が白色のため、刃物などの金属部分にのみ用いられるのが一般的だ。

 これらの内部照明は基本的に全て並列で接続される。並列ならば、電球が一つ切れても、他の電球全てが消えることはないからだ。この電球などを一つずつ接続していく作業はさほど難しいものではなく、一度要領を覚えれば誰でも作業に参加できる。けれども、組み上がった骨組から、出来上がりを想定し、どの部分に、どの向きで、どのくらいのワット数の電球を何個設置するかを考えるのには、やはり相応の経験が必要となる。この辺の難しさを少しだけ緩和する小技があるので紹介しよう。出来上がりが読みきれず、不安だなと思ったら、少し多めに電球を設置しておく。そして出来上がりが見えたところで、要らない部分の電球を、切れて点灯しなくなった電球に交換するのだ。内部に潜り込める部分に限られるけれども、こうすれば、労せず全体の光具合を調整することができる。

 さて、このように内部に照明が設置されることで、人形ねぷたは自ら光を発する「発光体」となる。この発光体の性質が、人形ねぷた制作の様々な作業に影響を及ぼすのだ。一例を挙げれば、発光体は、形状の凹凸による影が出にくいため、形状の盛り上がりや引っ込んだ部分を、非常に認識しにくい。そのため、凹凸を誇張して骨を組むことのほか、墨入れや色付けなどでも様々な工夫がなされるのである。

 次回は、「紙貼り」について述べる。

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中川俊一 執筆コラム

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