第13回 「費用」―実はそんなに高くない―

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今回は、人形ねぷた制作にかかる費用について解説していこうと思う。人形ねぷたの材料は、毎年買い揃えなければならないもの(針金、和紙、墨、ロウ、染料など)と、何年間か使い回しができるもの(木材、電球、ソケットなど)がある。順に説明していこう。
骨組みを組むための針金は、通常であれば、#10、#12、#14の3種類の太さを使い分ける。それぞれ二十五㎏の巻きを買ったとして、合計で一万六千円位である。和紙は、私共の団体では、「ロンテックス」という化学繊維入りの商品の、特厚タイプを使用しているけれども、九十五㎝幅の六十m巻きで一本六千円ほどである。人形ねぷたのサイズや構成によって異なるが、この手の和紙の巻きを数本ほど用いる。墨、ロウ、染料は合わせて一万円ほどあればすべて揃う。

次に、木材は土台部分の木枠と人形内部の骨枠に用いる分が必要であるが、どちらも保管しておけば、使い回しが利く。数年前に制作した私共の団体の前ねぷたの木枠と骨枠で五万円ほどかかったと記憶している。電球とソケットはそれぞれ一個百円ほどなので、二百個用意すれば、四万円ほどかかる。また、材料ではないが、運行の際には、車輪付の鉄骨の台車が必要になる。昇降機などの機械を全くつけずに、本ねぷたのサイズで、鉄工所に依頼すると約二十万円ほどかかる。けれども、小さめの前ねぷた(高欄幅二m以下)くらいのサイズであれば、鉄骨の台車は必要としない。厚めの木の板に直径20㎝ほどのキャスターを複数個取り付けたもので、十分である。(私共の団体の前ねぷたは、現にこのタイプの台車である。)

簡単にまとめると、安く上げれば、初期費用が十万円ほど、毎年かかる費用は、五万円ほどで人形ねぷたは作れるのだ。よく「人形ねぷたは金がかかる」という話を、私は耳にするけれども、実はそんなに費用はかからない。かかるのは「手間」だけである。

次回は、その「手間」の魅力を述べていこう。

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中川俊一 執筆コラム

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