「ねぷたの今を考える」第2回

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「参加団体の現状と意識」

では、各参加団体の運営状況はどのようになっているだろうか。

資金確保、運行メンバー確保、制作メンバー確保、中心的メンバー確保、若手確保の5項目で調査した結果、

「困っている」と回答した団体が29年前に比べると1~2割増加しているという結果が得られた。

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若年層の人材確保については、昨年度、より詳細な調査を行った。結果を示したものが右のグラフである。

「運営を担う若い人材」、「若い技能者」、「若者」の動員に苦労する団体が全体の6割強から7割強に上っている。

大学主催の「ねぷた勉強会」では、中心的メンバーの高齢化に苦労しているという声が多く挙がった。

また、子どもたちの参加者動員については、約5割の団体で苦労しているという結果が得られている。

これらの結果から、一団体あたりの中心的メンバーの人数はさほど変わっていないが、若年層の参加者不足から、世代交代が円滑に進んでいないことが推測される。

大学主催の「ねぷた勉強会」ではこんな声が聞かれた。

「小学生はねぷたを引くことに喜び参加する。中学生になると参加者が減るが、お囃子の演奏に喜び参加する。高校生になるとなかなか参加してくれない。」

どうやら、この年代で、興味関心が薄れてしまうようである。このような傾向に対して、次のような意見が出た。

「ねぷた小屋に来た人は子どもから大人まで、必ず何かの作業を手伝ってもらうようにしている。」

また、別の意見で、「子どもたちや初めて参加する人に手伝ってもらう作業を意図的に用意している。」

制作作業を手伝ってもらうことによって、参加者の興味関心を高めようという意図がそこにはみられる。

若年層の興味関心を引き出し、それを動員につなげるには、学校教育との連携は必須事項であると考えられる。

先行研究によれば、学校教育との連携が必要であると考える団体は、全体の約7割強に上る。

大学主催の勉強会でも、より具体的な意見として、「部活動との情報共有や連携が必要ではないか。」、

「ねぷたの基礎知識を印刷した下敷きを子どもたちに配布すれば、興味関心を持ってもらえるのではないか。」といった提案が成された。

これらの提案については、実現に向けて検討を続ける予定である。

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中川俊一 執筆コラム

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